2023年度 活動日誌

6月 活動日誌

2023年6月30日
GJOコーディネーター 田口 和美

5月のロンドンレポートは、SOASブルネイギャラリーで行われたSOAS SIZHU ENSEMBLE AND FRIENDS (A concert of Chinese, Japanese, & Chinese-Peruvian Music)に関してお届けします。

このイヴェントの企画者はS O A Sの音楽学部の博士号を持つDr. Hwee San Tanです。Dr. Tanが率いるSOAS Sizhu Ensembleは上海ティーハウスミュージックから2曲演奏してくれました。演奏された楽器は木管楽器のDizi(笛子)、Erhu(二胡)、Zhonghu(中胡)、Sanxian(三弦)、Zhongruan(中阮)、Xiaoruan(小阮)、Sheng(笙)、drums(太鼓)、Guzheng(古筝)でした。観客はこの音楽を聞いて、あたかも中国のティーハウスにいる様な感覚を味わうことができました。

第二の出し物は、S O A Sの学生のJaydee Cozziさんによる太鼓のソロ演奏でした。2曲演奏された曲はどちらも非常に力強く感動的でした。その後に続いたのが、お馴染みのロンドン沖縄三線会による沖縄民謡の披露でした。3曲の民謡を演奏してくれましたが、見事な踊りも入り、観客をリラックスさせると同時にエキサイトする雰囲気を会場に作ってくれました。

4番目の演奏は、中国の木簡とヴァイオリンによる中国現代音楽でした。非常に緊張感のある魅力的な音楽でした。その次の出し物は、SOAS Sizhu Ensembleとペルーからのアーティスト Jose Navarroさんによる、中国民謡と操り人形のパフォーマンスでした。ペルー人のアーティストが糸で操る人形は、文楽で使われる人形と同じくらいの大きさでした。ペルーの操り人形との違いは、ペルーの人形は糸で操られ、一人の操り人形師だけという点でした。

6番目のパフォーマンスはS O A S民謡グループによる日本の民謡の披露でした。北海道のアイヌ民族の民謡も含め、日本のいろんな地方の民謡の演目が選択されていました。民謡グループは日本の伝統的な労働作業の時に歌われていた、米とぎ歌や牛追い歌の民謡を歌ってくれました。和やかで楽しいパフォーマンスでした。

その後は、デンマーク在住の中国オペラ歌手が、中国オペラから抜粋した一部を披露してくれました。歌ってくれたのは、北京オペラと崑曲オペラの2種類のオペラでした。非常に魅力的な歌声でした。最後の出し物は、型式にとらわれずフレンドリーではあるけど内容的にはとても濃い文化的イヴェントを終わるのに最適な、スリリングなペルーの民謡の披露でした。

Organizer, Dr. Hwee San Tan explains about the event
SOAS Sizhu Ensemble
Jaydee Cozzi playing Chinese drums
London Okinawa Sanshinkai
a duet of contemporary Chinese music with Chinese bamboo flute and violin
Chinese folk tunes & puppets performed by the SOAS Sizhu Ensemble & Peruvian artist Jose Navarro
SOAS Minyo Group
Chinese Opera
Peruvian folk music

5月 活動日誌

2023年5月31日
GJOコーディネーター 田口 和美

5月のロンドンレポートは、コーディネーターの私が、音楽活動で私の属するフランクチキンズのリーダーの法貴和子さんと、なんちゃって日本文化紹介(日本文化理解は難しくないですよー)として忍者寿司巻きシェフとして参加した、ラディカル?アンティー?エクスペリエンスというイベントに関してお送りします。

行き方をA Iに頼ってしまったため、大変な遠回りをして、東ロンドン観光バスのようなルートを通ってやっと目的地(東ロンドンチャイニーズコミュニティセンター)へ到着しました。最初にみんなで自己紹介をし、それぞれの活動を確かめ、いざイベント開始です。

コミュニティーセンターのキッチンを提供してもらい、和子さんと私は忍者コスチュームをつけて、イベントの寿司シェフ担当です。二人で必死に巻いて、色んな人と話す機会もあり即席寿司シェフ役割担当を楽しみました。ラディカルアンティ体験として来て下さった人たちの期待を裏切らなかった事を祈ります。

イベントオーガナイザーの一人で友人のシーちゃん(Dr. Shzr Tan)は、ロンドン大学ローヤルホロウェイで民族音楽を教えていて、このイヴェントも大学の方から支援されています。Dr. Tanは教鞭をとる他、人権平等運動の意識を高める “レイシャル?アウェアネス” 運動の一環として定期的にセミナーをオーガナイズしています。

ラディカル?アンティ?エクスペリエンスのイベント第一回は、とてもよくできた企画だと思いました。太極拳の体験、折り紙作り、スクエアーダンス、癒しのマッサージ、そして忍者寿司、その他見捨てられ必死親父のカードコーナー?など盛り沢山でした。

こうご期待という所でしょうか?!

The event hall
Origami making
TaiChi
Ninja Sushi chefs
Healing workshop for relaxation
Abandoned uncles card workshop

4月 活動日誌

2023年4月30日
GJOコーディネーター 田口 和美

4月のロンドンレポートは、S O A Sのブルネイギャラリーで行われたバリのガメランコンサートをご紹介します。

S O A Sの屋内でのコンサート上演はコロナ感染阻止のため、長い間中止されていました。

ブルネイギャラリーのホールが解禁になったのは知っていましたが、まだ行ったことはありませんでした。

今回、バリのガメランの演奏があると聞いて、音楽家の友人と共に3年以上ぶりにブルネイギャラリーに足を運びました。

当日のプログラムは、S O A Sの音楽学部で教えているニック?グレイが指導し率いるバリ?ガメラングループ、Segara Madu(蜂蜜の海)の演奏とバリの変身と魔法の昔話を題材にしたショートフィルムの上映でした。

久しぶりに大人も子供もリラックスした環境で、グローバル音楽に触れることができるS O A Sのコンサート会場に戻ってくることができ、昔の日常に近い感覚に安心感を感じたひとときでした。

バリのガメラン音楽は、Javaのガメランオーケストラとは異なり、銅製の薄い鉄琴楽器だけのオーケストラで、円盤型のバチを使って叩きながら掌の横の部分を使って音をダンプしながら早いテンポで演奏する複雑な演奏から成り立っています。

音楽の伝統的な役割は、インドの昔話を影絵で演じる時の伴奏オーケストラの役割です。その他にはバリにおけるヒンドウー教文化伝承の豊年祭、寺祭り、お清めの儀式、葬儀の時の音楽の担当です。

非常に早いリズムで複雑なメロディーを伴うバリのガメランは、音楽自体が肌で物語を奏でてくれる様な、瞑想的な体験でした。

Nick Gray on the far left and his students
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